何時間眠ればよいのか。数字がひとつ決まっていれば楽なのですが、公表されている資料を並べてみると、数字はそろっていません。この記事では、目安がどこに書かれているのかと、そのうえで寝具の側で手を打てる範囲をお伝えします。
目安が書かれている資料
睡眠時間の目安は、国の資料にあります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月公表、令和6年9月に一部修正)では、成人について、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保することが挙げられています。
こどもと高齢者には、成人とは別の項が立てられています。高齢者については、眠っている時間そのものよりも、寝床に入っている時間が長くなりすぎていないかという見方が示されているそうです。年代ごとの数字が要る方は、厚生労働省の睡眠対策のページから原典をご覧ください。
ここは寝具を扱うサイトです。何時間眠るべきかを決めるのは公的機関と医療の仕事なので、こちらで数字を作ることはしません。
資料ごとに違う数字
米国のスリープファウンデーションが出している成人の目安は、7時間以上です。厚生労働省の6時間以上とは、1時間ずれています。
どちらかが誤っているという話ではありません。何を根拠にして、どこで線を引いたかが違うだけです。ですからこの記事では、下限の目安はおよそ6時間から7時間のあいだに引かれている、という幅のまま受け取ります。ひとつの数字には決めません。
以前この記事には、成人は7時間が理想だと書いてありました。根拠をたどれなかったので、その一文は落としました。
人による差の見分け方
同じ目安を見ても、それで足りる人と足りない人がいます。年齢、その日の体の具合、仕事や家庭の事情で、必要な長さは動きます。
手がかりになるのは日中です。昼間に強い眠気が出ないで過ごせているなら、いまの長さでおおむね足りていると考えてよいと思います。逆に、休みの日にいつまでも眠っていたくなるようなら、平日が足りていないのかもしれません。
短くても平気だという人もいます。ただ、短い睡眠を続けていて日中がつらいのであれば、それは合っていないという合図です。人の話に自分を合わせにいかないほうが、うまくいきます。
短い時間で眠るという方法について
短い時間でも深く眠れるようになる、という方法がいくつも紹介されています。この記事を書くにあたって出どころをたどってみましたが、元の資料まで確かめられるものは見つかりませんでした。確かめられない以上、ここでは、そのとおりになるものとしては扱いません。
体の力を抜いて呼吸をゆっくりにする、という手順そのものには道具も費用もかかりません。試すだけなら差し支えないでしょう。ただ、眠れない状態が続いているなら、手順を増やす前に見ていただきたいことがあります。次の項です。
寝具が担当できる3つ
正直にお伝えすると、眠る長さそのものを寝具で変えることはできません。何時に寝て何時に起きるかは、生活の時間の取り方で決まります。
寝具が担当できるのは3つです。上に掛けるもので寝床の中の温度と湿度、体を支えるもので寝ている姿勢、肌に直に触れるもので感触。この3つの外にあることは、寝具を替えても動きません。くわしくは寝つきが気になる人の寝具選びに書いてあります。
とはいえ、長さは変えられなくても、途中で目が覚める回数や、朝起きたときの体の張りなら、この3つの範囲に理由があることがあります。暑くて目が覚めるなら掛けるものを、腰が張るなら支えるものを、という順で見ていくと当たりが早いです。掛けるものの見直しは羽毛布団がへたったとき、寝る姿勢は寝る向きは変えなくていいが参考になります。年齢とともに眠り方が変わってきたと感じる方は、年齢と睡眠もあわせてご覧ください。
買う前に試せることもあります。掛けるものを1枚減らす、敷いているものの下に何を置いているかを見る、枕の高さをタオルで変えてみる。ここで収まるなら、買う必要はありません。
そのうえで替えるなら、次の2つが選択肢になります。マットレスと枕をまとめて見たい方は前者、掛けるものや敷くものを1点ずつ足したい方は後者が探しやすいはずです。
まとめ
目安の数字は公的機関が示しています。資料によって6時間以上と7時間以上に分かれているので、幅として受け取るのが実際的です。自分に合っているかどうかは、日中の眠気で見ます。
寝具でできるのは、寝床の中の温度と湿度、寝ている姿勢、肌に触れる感触の3つだけです。眠る長さは動かせません。動かせない部分に寝具でお金を使っても、変わらないままです。
気になることが続く場合は、医療機関にご相談ください。



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