前ほど長く眠れなくなった、という声をよく聞きます。年齢が上がると眠り方が変わること自体は、珍しいことではないようです。この記事では、年代ごとの目安がどこにあるのかと、寝具の側で合わせられるところをお伝えします。
年代ごとの目安がある場所
年代別の考え方は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月公表、令和6年9月に一部修正)にまとまっています。成人については6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保すること、こどもと高齢者についてはそれぞれ別の項が立てられています。
高齢者について目を引くのは、眠っている時間の長さよりも、寝床に入っている時間が長くなりすぎていないかという見方が出てくるところです。早く床に就いて長く横になっていれば足りる、という話ではないらしい。
以前この記事には、新生児から高齢者まで年代別に何時間という一覧が載っていました。出どころをたどれなかったうえ、いま公表されている資料と数字が合わなかったので、一覧は外しました。数字が要る方は厚生労働省の睡眠対策のページで原典をご覧ください。目安そのものの見方は睡眠時間の目安にまとめてあります。
年齢とともに変わる眠り方
夜中に目が覚める回数が増えた、朝早く目が覚めてしまう。年齢が上がるとこうした変化を挙げる人が増えます。
ただし、それが年齢によるものなのか、寝室の環境によるものなのか、体の具合によるものなのかは、外からは分かりません。ここを寝具の話だと決めてかかると、見当違いのものを買うことになります。眠れない状態が続いていたり、日中つらい状態が長く続いていたりするなら、医療機関にご相談ください。
朝が早い人と夜が遅い人
朝に強い人と夜に強い人がいます。どちらが良いということはありません。
以前この記事の元になった記事には、朝に強い人のほうが病気になりにくいと書いてありました。根拠をたどれなかったので落としています。生まれつき決まっているという説明も見かけますが、こちらも確かめられませんでした。
出勤や登校の時刻が決まっているなら、そこに寝る時刻を寄せていくほかありません。ここは寝具では動かせない部分です。
休日の寝坊
平日に足りない分を、休日にまとめて眠って埋め合わせる。よくある考え方です。これができないと言い切る説明も見かけますが、そこまで断定できる根拠は見つけられませんでした。
分かっているのは、寝る時刻と起きる時刻が日によって大きくずれると、朝がつらくなる人がいるということくらいです。休日に何時間も長く眠りたくなるなら、平日が足りていない可能性があります。眠り方を工夫するより、平日の予定を削るほうが早いこともあります。
寝具で合わせられるところ
寝具が担当できるのは3つです。上に掛けるもので寝床の中の温度と湿度、体を支えるもので寝ている姿勢、肌に直に触れるもので感触。この3つの外にあることは、寝具を替えても動きません。この分け方は寝つきが気になる人の寝具選びにくわしく書いてあります。
年齢とともに合わなくなりやすいのは、このうち温度と湿度、それと姿勢です。
掛けるものは、重さが気になってくることがあります。同じ暖かさでも軽いものに替えると、寝返りの邪魔になりにくいです。長く使った羽毛布団は膨らみが落ちて、暖かさのわりに重く感じます。買い替える前に打ち直しで戻ることもあるので、羽毛布団がへたったときを先に見てみてください。
支えるものは、体重や体型が変われば合う硬さも変わります。マットレスごと替えなくても、下に敷くものを変えるだけで沈み方が変わることがあります。マットレスの下に何を置くかにまとめてあります。
枕は、首まわりの厚みが変わると高さが合わなくなります。朝に首や肩が張るなら、タオルを1枚足すか抜くかで試してから考えると無駄がありません。合わせ方は肩こりが気になる人の枕選びにあります。
寝具の外の話になりますが、起き上がりにくさはベッドの高さで変わります。寝心地をいくら整えても、起きるときにつかまる場所がなければ困ります。ここは寝具ではなく家具の側で考えることです。
替えるなら、次の2つが選択肢になります。掛けるものと敷くものを一度に見直したい方は前者、枕の高さを体に合わせて作りたい方は後者が向きます。
まとめ
年代ごとの目安は厚生労働省の資料にあります。この記事では数字を書き写さず、原典を案内するにとどめました。出どころをたどれない数字を並べても、読む方の役に立たないからです。
寝具で合わせられるのは、掛けるものの重さと暖かさ、支えるものの硬さ、枕の高さです。年齢が上がると体のほうが変わるので、以前ちょうどよかったものが合わなくなります。買い替える前に、タオル1枚や敷くもの1枚で試してみてください。
気になることが続く場合は、医療機関にご相談ください。



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